「プレオルソ」こども歯ならび矯正法 マスタークラス
2025.03.14

マスタークラス
「プレオルソ」こども歯ならび矯正法なら、既製の“マウスピース型装置”で無理なくできる!!
① 診断から装置の選択まで
「プレオルソ」こども歯ならび矯正法の定義
「マウスピース型矯正装置」を使い、装置を利用した口腔機能訓練(MFT)を行いながら、「歯ならび」と「咬み合わせ」だけでなく、「正しい舌の使い方」、「口呼吸→鼻呼吸」などの機能的な治療を行い、「子どもを健康に導くことを目的とした」第Ⅰ期(混合歯列期に行う小児矯正治療)の治療法です。

「診断」
実際の診断・治療は矯正治療の現場ではどうなっているの?
「一般的な分析方法」
最も有名な診断方法はリケッツ分析です。
矯正専門医の中でよく使われている分析方法
しかしながら、歯科医師国家試験ではダウンノースウエスタン法、TWEED法などが主流です。
「診断方法は他にもたくさん」
リケッツ法 → 多くの矯正専門医が使用する
シュタイナー法
マクナマラ法
ダウンノースウエスタン法
アレキサンダー法
ウィッツ分析
TWEED法
KIM法
しかし、どんな診断をしても 上顎前突 が 下顎前突 になることはありません。


「診断について」
矯正治療は診断が大事です。
従来、矯正治療は 模型・写真・レントゲン・CT などを分析して診断をつけるのが王道です。
しかし診断は基準を間違うと難しい
(例)
この症例は上顎が劣成長で、下顎がⅢ級だ。だから、拡大装置と上顎前方牽引で治療しよう!
となります。決して間違いではないですが、他の歯科医師が診断すると次のようになります。
この症例は上顎の位置は正常で、下顎が過成長のⅢ級だから、チンキャップが適応である。
「診断によって治療法が異なる」
同じ症例でも分析によって診断が異なることが多々あります。 これが歯科医師によって治療方法が変わる理由です。
「実際に使う装置について」。
矯正専門医でも使ったことがない装置については、やはり自信があまりありません。 分析では「拡大装置と上顎前方牽引でいきましょう!」となりますが、担当の先生が 拡大装置 と 上顎前方牽引 を使い慣れていない場合、
先生が使い慣れている チンキャップ になることが多々あります。
今度は、患者さんに チンキャップ を装着しようとすると顎外装置なので患者さんがすごく嫌がる。
仕方がないので、フレンケル装置を使用する。ただフレンケルも装置が堅くて嫌だ。
結局、プレオルソが最もよい。

「診断とは?」
上顎前突 は誰が見ても 上顎前突
下顎前突 は誰が見ても 下顎前突
叢生 は誰が見ても 叢生
見たままが答えであり、歯学部の学生でも間違えることはない。
出っ歯は、出っ歯。受け口は、受け口。
結局 診断とは何でしょうか?
①装置の選択?
②自分の得意な治療法選択?

「Ⅰ期治療における診断とは? 」
すべての症例は 下記の4つの問題 の順列組み合わせです。
前後的な問題 … 上顎前突・下顎前突
垂直的な問題 … 過蓋咬合・開咬
水平的な問題 … 拡大→叢生
機能的な問題 … 逆被蓋・交叉咬合・鋏状咬合
診断を行ったら、次に治療の順番を考えます。
① 機能的な問題 … 臼歯部交叉咬合・逆被蓋
② 前後的な問題 … 上顎前突・下顎前突
③ 垂直的な問題 … 過蓋咬合
④ 水平的な問題 … 拡大 → 叢生
「拡大」の課題
「なぜ、どうして拡大が必要なのか?」
① 叢生があるから
② V字歯列だから
③ 高口蓋だから
どれにしても明確な基準はありませんが、上記の理由で 拡大することが多い のが現実です。

「上下顎は一体どこまで広がるのか?」
上顎 → 正中口蓋縫合があるので拡大しやすい。
下顎 → 縫合部がなく骨体なので拡大しにくい。
「拡大の安定 」
上顎でも下顎でも、拡大しても必ず後戻りしてしまう。
どんなに強固な保定を行っても、後戻りは防ぐことができない。
それは…バクシネーターメカニズムを軽んじているから!
フレンケルの拡大 = プレオルソの拡大
プレオルソ拡大 → 戻りにくい
床矯正・リンガルアーチ等 → 戻りやすい
拡大床は後戻りしやすいが、プレオルソは後戻りしにくい!
ここに理由があります。そうです!バクシネーターメカニズムだからです。
「口腔周囲筋のバランスが取れた上下顎のアーチ」は、 なかなか崩れない。 by フレンケル
ぜひ、「プレオルソ」を使用して、MFT(バクシネーターメカニズム)に基づいた矯正治療をお子様にしてあげてください。拡大床はダメですよ!しっかり機能的矯正装置の特徴を理解しましょう!