プレオルソこども歯ならび矯正を専門家が解説 池袋で300症例以上を経験し、公式セミナー講師が伝えたい本質
2025.12.15
こどもの歯ならび矯正について情報を調べると、
「早期矯正が良い」「成長期が大切」「筋機能が重要」
といった言葉が並びます。
しかし、なぜそれが重要なのかを臨床レベルで説明している情報は多くありません。
本記事では、
プレオルソ公式セミナー講師として
これまで300症例以上のプレオルソ治療に携わってきた立場から
資料に基づきつつ、現場で得られた知見を整理して解説します。
プレオルソこども歯ならび矯正とは何か
プレオルソこども歯ならび矯正は、
100年以上前から使われてきた「機能的顎矯正装置」の考え方を基盤に、
現代の素材と設計思想で再構築された矯正法です。
目的は単なる歯列の整列ではありません。
公式資料でも明示されている通り、プレオルソは次の複合的な改善を目的としています。
・歯のならびの矯正
・咬み合わせの改善
・口呼吸から鼻呼吸への誘導
・舌の正しい位置と機能の獲得
・正しい嚥下と発音の獲得
この点が、一般的な「歯だけを見る矯正」と本質的に異なります。
プレオルソの構造とバクシネーターメカニズム
プレオルソの最大の特徴は、
口腔周囲筋の圧力をコントロールする構造設計にあります。
サイドバンパーとリップバンパー
頬圧・唇圧を排除することで、
歯列が本来広がる方向への成長を妨げない設計になっています。
これは資料内で示されている
「バクシネーターメカニズム」の中核です。
タングアッププレート
舌を物理的に挙上させる構造により、
舌の低位を改善し、
自然に正しい舌位を学習させる設計になっています。
この構造があることで、
「舌を意識して上げなさい」と指導しなくても
舌の位置が自動的に修正されやすくなります。

咬合設計とオーバージェット付与の意味
プレオルソでは、
治療中に切端咬合になりにくいよう、
あらかじめ正常なオーバージェットを付与する設計が採用されています。
これは、
・治療途中での不安定な咬合を避ける
・顎関節や前歯部への過度な負担を防ぐ
・という臨床的に非常に重要な配慮です。
300症例以上を診てきた経験上、
この設計があるかないかで治療安定性は大きく変わります。
プレオルソは「本格矯正の代替」ではない
ここは誤解されやすい点ですが、
プレオルソは成長後に行う本格矯正と同じゴールを目指す治療ではありません。
公式資料にもある通り、
小児期に口腔内外の環境を整える
健康的な歯ならびと口元を育てる
将来的な便宜抜歯や後戻りのリスクを下げる
ことが主な目的です。
その結果として、
将来本格矯正が必要になった場合でも、
治療の負担が軽減されるケースが多くなります。
なぜ「症例数」が重要なのか
プレオルソ治療は、
装置を入れれば結果が出る治療ではありません。
・適応症の見極め
・タイプ選択
・サイズ選択
・使用時間管理
・経過中の調整判断
これらはすべて、
症例経験の蓄積がなければ判断できない領域です。
私はこれまで
300症例以上のプレオルソ治療に携わり、
成功例だけでなく、
思うように進まなかった症例も含めて検証してきました。
この経験があるからこそ、
「向いているケース」「慎重に考えるべきケース」を
事前に判断できます。
公式セミナー講師としての立場
私は
プレオルソ公式セミナー講師として、
歯科医師向けに治療理論と臨床のポイントを指導する立場でもあります。
その立場から断言できるのは、
プレオルソは
「正しく理解し、正しく使われた時にのみ力を発揮する装置」
だということです。
装置任せにする治療では、
本来得られるはずの効果は出ません。
よくプレオルソと検索すると
「プレオルソ 失敗」
「プレオルソ 効果ない」
などど出てきますが、これらは専門性を持たない歯科医師による小児矯正の失敗
プレオルソを十分に理解していない歯科医師による失敗
これらによって今現在も全国の歯科医院で起こっている状況を表したものです。
池袋でプレオルソ矯正を検討している方へ
プレオルソ治療を検討する際に重要なのは、
・症例数
・専門的な理解
・成長発育を見据えた長期視点
この3点です。
単に
「こども矯正をやっています」
という情報だけでは、
治療の質は判断できません。
まとめ
プレオルソこども歯ならび矯正は、
歯列
咬合
呼吸
舌機能
口腔周囲筋
これらを包括的に整えるための矯正法です。
300症例以上の臨床経験と、
公式セミナー講師としての知見をもとに、
一人ひとりの成長に合わせた判断が不可欠です。
この情報が、
プレオルソ治療を正しく理解する一助になれば幸いです。
プロフィール
池袋の歯医者さんみんなの矯正歯科・こども歯科クリニック
新渡戸 康希
岩手医科大学歯学部卒業後、臨床経験を積み、2016年に千葉県で歯科医院を開院。
2019年にはマウスピース矯正を中心とした診療体制を確立し、矯正治療を軸とした臨床と教育活動の両立を開始。
2022年、池袋に統合移転し
池袋の歯医者さんみんなの矯正歯科・こども歯科クリニック を開院。
現在は
・小児矯正
・マウスピース矯正
・プレオルソこども歯ならび矯正
を専門分野とし、臨床の第一線に立ちながら、歯科医師向け教育にも注力している。
専門性と実績
プレオルソ公式セミナー講師として、これまで1000名以上の歯科医師に対し、理論から臨床応用までを体系的に指導。
自身の臨床では
300症例以上のプレオルソ治療
多数の小児矯正・マウスピース矯正症例
に携わり、成功例だけでなく経過観察が必要な症例や改善に時間を要した症例も含めて検証を重ねてきた。
単なる装置の使い方ではなく
成長発育
口腔周囲筋機能
咬合設計
を重視した治療計画立案を得意とする。
資格・所属学会
インビザラインプラチナステータス
インビザラインプラチナエリートステータス
インビザラインダイヤモンドステータス
日本臨床矯正歯科学会
口腔インプラント学会
東京医薬看護専門学校矯正担当講師
一般社団法人歯科検定協会 理事長
大阪東京歯科経営勉強会 理事長
診療に対する考え方
矯正治療は
歯を動かす技術だけで完結するものではなく、
成長、筋機能、生活習慣を含めて判断すべき医療行為であると考えている。
そのため
小児期のプレオルソ治療から
成長後の本格矯正まで
一貫した視点で評価と説明を行うことを重視している。
池袋の歯医者さんみんなの矯正歯科・こども歯科クリニック
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