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マウスピース矯正の落とし穴  矯正したのに野菜が食べられなくなった本当の理由

みんなの矯正

2026.02.04

マウスピース矯正で絶対に失敗しないために、そして後悔しないために。

やぶ医者に当たらないために。そんな思いで書いているブログです。

 

マウスピース矯正で、
「野菜が噛めない」
「刺身や柔らかい食事すら違和感がある」

このようなクレームを受けた経験、あるいは耳にしたことはないでしょうか。

一見すると矯正とは無関係に思えるこの問題は、実は治療計画段階での判断ミスから生じる典型的なトラブルです。

 


見た目は整ったのに奥歯が噛めない現象

矯正後の写真を見れば
前歯は整い、歯列もきれい
一見「成功症例」に見えます。

しかし、経験のある先生であればすぐに気づくはずです。
奥歯が咬合していない。

これはマウスピース矯正特有の問題です。

 


なぜ奥歯が噛めなくなるのか

マウスピースには約0.5mmの厚みがあります。
上下で装着すると、約1mmの咬合挙上が起こります。

人は無意識に奥歯を咬みしめるため
長期間の装着により
奥歯が徐々に沈下
結果として隙間が生じます。

この状態で矯正を終えると

歯並びは良い
しかし奥歯が噛めない

という、機能不全の咬合が完成してしまいます。

奥歯が噛めないと何が起こるか

奥歯が使えないと、以下のような食事が困難になります。

・野菜
・刺身
・卵料理
・柔らかい煮物

見た目よりも
「今まで当たり前にできていた咀嚼ができない」
このストレスは非常に大きく、強い不満につながります。


予防策1 バイトランプの使用

マウスピース矯正の落とし穴  矯正したのに野菜が食べられなくなった本当の理由

治療計画段階で最も重要なのがバイトランプです。

奥歯への過度な沈下を防ぎ
咬合の安定性を保つためには必須の設計要素です。

ただし、バイトランプだけでは不十分です。

 


予防策2 治療期間を短く設計する

治療期間が長くなるほど
奥歯沈下のリスクは高まります。

重要なのは
無駄に引き延ばさない治療設計。

バイトランプを使用する期間も
可能な限り短縮することが
結果的にトラブル回避につながります。

 


すでに噛めなくなった場合の対処法

対処法1 マウスピースをカットする

 

臨床では頻繁に行われる対応です。
奥歯部の被覆を除去することで
再咬合を促します。

多くの場合
バイトランプと併用することで改善します。

https://ikebukuro-minnano.com最終手段 Let It Be 治療

ここで紹介されるのが
Let It Be 治療です。

名前の由来は Let It Be。

意味は文字通り
何もしない
ありのままに任せる。

約3か月間、介入せず自然回復を待ちます。

 


Let It Be 治療の重大なリスク

リスク1 強い不信感

奥歯が噛めない状態で
何もせず3か月放置。

患者から見れば
治療失敗を隠している
そう感じられても無理はありません。

 

リスク2 結局元に戻る

自然回復により咬合は改善しますが
前歯は再度前突方向へ戻ることが多い。

機能回復と引き換えに
審美性を失う可能性があります。

最も重要なのは治療前説明

このトラブルの本質は
技術ではなく
説明不足です。

正しい治療計画
奥歯が噛めなくなる可能性の事前説明

これだけで
多くのトラブルは未然に防げます。


まとめ

マウスピース矯正は
見た目だけで評価してはいけません。

奥歯が噛めるか
機能が守られているか

ここまで含めて
初めて「成功症例」です。

野菜が食べられない
その一言の裏には
治療計画の質がすべて表れています。

 

医院名
池袋の歯医者さんみんなの矯正歯科・こども歯科クリニック

住所
〒171-0014 東京都豊島区池袋2丁目2−1 ウィックスビル 9階

電話番号
03-6907-3967

公式サイト
https://ikebukuro-minnano.com

新渡戸 康希(にとべ こうき)

池袋の歯医者さんみんなの矯正歯科・こども歯科クリニック 理事長
日本成人矯正歯科学会 正会員
歯科検定協会 理事長

マウスピース矯正を中心に、これまで1,100症例以上の矯正治療を担当。
また、自院の臨床にとどまらず、他院歯科医師からの依頼によるクリンチェック作成を年間1,000症例以上行い、全国の歯科医師に対して治療計画立案・矯正設計の指導を継続している。

臨床・教育・経営の3領域を横断した実務経験をもとに、
「見た目だけでなく、咬合機能を守る矯正治療」
「トラブルを未然に防ぐ治療計画設計」
を専門としている。

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